Project/Area Number |
10153273
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
細川 好孝 愛知県がんセンター, 化学療法部, 室長 (60229193)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 栄男 愛知県がんセンター, 研究所, 研究員 (80180363)
瀬戸 加大 愛知県がんセンター, 化学療法部, 部長 (80154665)
|
Project Period (FY) |
1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
|
Keywords | サイクリンD1 / 悪性リンパ腫 / 免疫組織化学 / モノクローナル抗体 |
Research Abstract |
我々が独自に単離したサイクリンDlトランスクリプトbのリンパ腫瘍における役割ならびに診断、治療への応用をめざし、今年は以下の諸点を明らかにした。1)サイクリンD1を過剰発現する30種の固型癌、血球系細胞培養株をRT-PCR,Northern blot法でスクリーニングした。その結果、t(11;14)を示すマントル性細胞腫瘍、多発性骨髄細胞腫瘍株で特異的にサイクリンDlトランスクリプトbが高発現していることを見いだした。さらに、トランスクリプトa,bを同時に認識するモノクローナル抗体を用いて、細胞内でトランスクリプトb蛋白産物を世界で初めて検出した。2)発現誘導系を用いたトランスクリプトbの機能解析。サイクリンD1トランスクリプトa,bのcDNAをLacoperator plasmidに挿入し、Lacrepressor vectorと供にマウスPro-B BAF3細胞に導入して、サイクリンD1トランスクリプトa,bを自由に発現誘導する系を樹立した。この系を用いてトランスクリプトa,b産物による細胞周期制御機構を検討いているが、予備的データとして、供にG1期を短縮することが判明している。3)免疫組織染色我々は、すでにCyclin D1に対するモノクローナル抗体5D4を作製し、免疫組織染色を確立した。我々はトランスクリプトb産物のC末端側ペプチドを合成および融合蛋白質を発現させ、特異的抗体の作製中である。その半減期が長いと考えられるトランスクリプトb産物に対する特異抗体を用いて、リンパ腫検体を免疫染色し、予後との相関、悪性度との関連について検討する。我々が独自に単離したサイクリンD1トランスクリプトbの蛋白質産物が今回初めて同定され、その機能の一端が明らかになりつつある。今後、免疫組織染色法の確立による診断、治療への応用、さらにトランスジェニックマウス作製によるin vivoでの生物学的機能の研究を推し進める。
|