細胞接着因子ギセリンを介する情報伝達と神経の可塑性
Project/Area Number |
10155216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
平 英一 大阪大学, 医学部, 助教授 (60263240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村岡 修 大阪大学, 医学部, 助手 (20283765)
三木 直正 大阪大学, 医学部, 教授 (40094445)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ギセリン / 免疫グロプリンスーパーファミリー / 細胞接着因子 / 神経分化 |
Research Abstract |
ギセリンは我々が見いだした免疫グロブリンスーパーファミリーに属する細胞接着因子である。我々は高次脳機能におけるギセリンの機能解析のために、ラット及びマウスのギセリンホモローグのクローニングを行った。データベース上で、マウスESTクローンでギセリンにホモロジーのあるものが認められたのでこれのクローニシグを行った。このクローンは人間Lutherran Antigenとのホモジーが高く、ニワトリギセリンとのホモロジーは33%程度であり、マウスLutheran Antigenであると考えられた 一方、ニワトリギセリンとホモロジーが見られ、特に細胞内領域のホモロジーの高いMUC18についてもマウスのクローニングを行った。その結果全体では30%程度のホモロジーであるが、細胞内領域に関しては80%台の高いホモロジーが見られた。さらにマウスにおいてはニワトリギセリン同様に細胞内領域の異なる二つのアイソフォームが確認できた。これらのことからMUC18がニワトリギセリン相同分子であると考えられた.さらに我々はこの2分子についてラットにおけるクローニングを行った。ラットギセリン・MUCl8については細胞外領域に対する抗体を作成した。これにより組織分布を検討したところニワトリとは異なり、筋肉における発現は認められなく、肺、胎盤等で発現が多いことが明らかになった。神経系においては海馬、小脳において発現が認められ、現在機能解析中である。 一方、我々はギセリンが発生初期の腎臓及び、気管支や卵管といった臓器においても発現していることを認めた。卵管においては、上皮に加え中膜筋肉組織においても発現が認められた。さらに腎臓については、腎芽種、卵管については卵管癌においても発現が認められた。さらにこれらの癌に発現しているギセリンは実際に細胞接着能を有しているものであり、癌の侵潤及び転移に関与していると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)