Project/Area Number |
10157220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
斉藤 肇 姫路工業大学, 理学部, 教授 (30100150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 暁 姫路工業大学, 理学部, 助手 (60227387)
内藤 晶 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (80172245)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 膜蛋白質 / バクテリオロドプシン / ダイナミックス / NMR / 骨格構造 |
Research Abstract |
バクテリオロドプシン(bR)は、光駆動プロトンポンプ活性を有する代表的な光受容蛋白質である。bRの野生株および種々の部位特異変異体について、[3-^<13>C]Alaおよび[1-^<13>C]Val標識蛋白質を調製し、主要な残基の^<13>CNMR信号の帰属を行い以下の結果を得た。 (A) 金属イオン結合サイト bRは金属イオンの除去によりプロトンポンプ活性を消失する。この間の色の変化を、蛋白骨格のコンホメーション変化と、膜表面のpH低下であることを明らかにした。金属イオンは特定残基に結合せず、細胞質、細胞外にあるサイト間の速い化学交換状態にある。特に、2価イオンが最も強く相互作用をするサイトはF-GループのAla196付近と特定した。 (B) M様中間体 bRのM中間体を室温でトラップできる変異株、D85Nの^<13>CNMRスペクトルから、Asp85のプロトン化によりレチナールとの相互作用が著しく減少し、ループのみならず膜貫通へリックス領域に生じるコンホメーション変化と、ms-μsオーダーの揺らぎが新たに生じるダイナミックスの変化が誘起された。 (C)プロトン移動経路におけるコンホメーションカップリング 光反応にともなって起こる細胞外側へのプロトンの放出、細胞質側でのプロトンの取り込みの各ステップは、プロトンが移動する経路に関与するアミノ酸残基の局部的なコンホメーション変化として捉えることが出来る。実際、Asp96-Thr46-Val49-Asp85ドメインのT46V,D96Nなどの変異株から、それぞれのステップにおいて起こる構造変化の“スナップショット"を室温で見ることにより、水素結合あるいはその他の相互作用により、内部、細胞質、外側にある残基間の構造のクロストークすなわちコンホメーションカップリングを直接観測することが出来た。
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Report
(1 results)
Research Products
(13 results)