Project/Area Number |
10159202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
榎本 武美 東北大学, 薬学部, 教授 (80107383)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ワーナー症候群 / Ubc9 / SUMO1 / Wip1 / 結合ドメイン / 核内構造体 / 蛍光染色 |
Research Abstract |
酵母のtwo-hybrid系を用いてワーナー症候群の原因遺伝子産物(Wm)と相互作用するタンパク質をコードする遺伝子を検索し、UBC9、SUMO1、及び、新規な遺伝子WIPl(Wrner interacting protein1)をクローニングした。Wip1は大腸菌のRuvBタンパク質に部分的に相同性をもつタンパク質で、大腸菌、酵母にそのホモローグが存在した。これらの遺伝子によりコードされるタンパク質が結合するWrmの領域を欠失変異体を作って解析したところ、3つのタンパク質ともN末側に結合し、Ubc9、SUMO1ともN末側の272-514a.a.の領域に結合することが明らかになった。一方、Wip1はWrmの1-272a.a.領域に結合した。WmがSUMO1化される可能性を検討したが、現在のところその証拠は得られておらず、Ubc9の結合する領域の隣にWiP1が結合することから、WiP1がSUMO1化の標的になる可能性が高いと考えられる。 酵母には、Wrmやブルーム症候群の原因遺伝子産物(Blm)のホモローグとしてSgsl(Slow growth suppressor1)が存在する。SGSl遺伝子破壊株はメチルメタンスルホン酸(MMS)に感受性になるが、酵母のWIP1相同遺伝子を破壊すると、MMSに対する感受性が消失することから、WiP1が機能的にもWrnに関連している可能性が示唆された。また、two-hybrid系により、BlmにもUbc9が結合することがわかった。 次に、Wm、Blmが核のどのような構造体に存在するかを調べるためにWrm、Blmに対するモノクローナル抗体を作製して、蛍光染色により解析した。Wmは核質に細かいドット状にほぼ均一存在した。一方、Blmは比較的大きなドットとして核内に分布し、特定の構造体に組み込まれて存在する可能性が示唆された。
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