グロビン遺伝子LCR結合因子によるクロマチン構造調節機構の解析
Project/Area Number |
10159203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
五十嵐 和彦 東北大学, 医学部, 助教授 (00250738)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | LCR / Bach / 転写因子 / クロマチン / グロビン / Maf |
Research Abstract |
グロビン遺伝子のLCRは、染色体構造を赤血球特異的に活性化するという点でユニークな調節領域であり、クロマチン構造と転写調節の共役を解析する上で格好のモデルとなる。LCRにはMafなどの転写因子の結合配列が高頻度で存在する。前年度までの研究により見いだされた転写因子Bachファミリーは、Mafとヘテロ二量体を形成しLCRに結合する。本研究では、LCRの機能発現におけるBachファミリーの役割を細胞レベルならびに個体レベルで明らかにするとともに、その機能機構を生化学的に解明することを目的とした。Bachは、クロマチン構造への関与が考えられるGAGA因子など一連の転写因子と共通の構造(BTB/POZ領域)を有する点に特色があることから、BTBドメインの役割に特に注目して解析を行い、以下の成果を上げることができた。 (1)Bach1はそのBTB領域を介して多量体を形成する。このような多量体とLCR DNAとの相互作用の結果作り出される複合体を、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて定量的に可視化することに成功した。(2)相同遺伝子組換え法を用いてBach1ならびにBach2遺伝子を欠損するマウスを作成することを試み、Bach1に関してはヘテロ変異マウスを得ることに成功した。(3)BTB領域に相互作用する蛋白質cDNAを、酵母中での蛋白質相互作用を利用して検索し、新規BTB因子Fob(Friend of Bach)を見いだした。(4)抗体重鎖遺伝子(IgH)のLCRに結合するB細胞特異的因子が、Bach2であることを見いだした。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)