Project/Area Number |
10159218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
松本 健 理化学研究所, 細胞生化学研究室, 研究員 (60222311)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | クロマチン / ヒストンシャペロン / 染色体脱凝縮 |
Research Abstract |
本研究では、鋳型活性化因子(Template ActivatingFactor-I,TAF-I,TAF-Iの細胞内機能を探るため、生化学的な解析が進んでいるアフリカツメガエルの系を用いてTAF-Iのクロマチン構造への影響を調べるとともに、細胞抽出液中でTAF-Iと相互作用する蛋白質を同定してそのほかの細胞内機能の可能性を含めた解析を目指して実験を行った。アフリカツメガエルの除膜化精子染色体にTAF-Iβをを添加することにより効率よくクロマチンの脱凝縮が起こることを見いだした。この系においてTAF-Iのもう一つのisoformであるTAF-Iαは非常に弱い活性しか示さなかった。また、変異体を用いた解析により、このクロマチン脱凝縮にはTAF-IのC末端に存在する酸性領域が必要であることを示した。精製ヒストンとTAF-IはGST-pulldown assayでは直接結合するにもかかわらず、精子クロマチン脱凝縮にさいしてはヒストンはほとんどクロマチンから遊離せず、TAF-Iが精子特異的塩基性蛋白質と直接結合することによりこれらの蛋白質をクロマチンからはずすことがわかった。TAF-1は、ヌクレオソームレベルだけでなく染色体の高次構造変化にも関与している可能性が考えられる。アフリカツメガエルのTAF-IβのcDNAをクローニングした結果、カエルのTAF-Iβも精子クロマチン脱凝縮を起こすことがわかった。卵抽出液中では、ヌクレオプラスミンが精子クロマチン脱凝縮を引き起こすことが知られているが、今回の結果は卵抽出液中のTAF-Iも同様の機能を持っていることを示唆するものである。
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