ショウジョウバエの生殖細胞に特異的な新規核内蛋白質キナーゼDmnkの機能解析
Project/Area Number |
10160212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
南 康博 神戸大学, 医学部, 助教授 (70229772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 伸 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00270984)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 核内キナーゼ / ショウジョウバエ / Dmnk / 生殖細胞 / 母性効果遺伝子 / スプライシング制御 / 線虫 |
Research Abstract |
本年度の研究においては、ショウジョウバエの生殖細胞に特異的に発現する新規核内蛋白質キナーゼDmnk(Drosophila maternal nuclear kinase)の細胞レベルにおける詳細な発現解析を行った。Dmnkは卵形成過程における択一的スプライシングの結果、Dmnk-L,Dmnk-Sの2種のキナーゼが存在することが明らかとなっている。そこで、まずエピトープタギングを行ったDmnk-L,Dmnk-S蛋白質をCOS細胞に遺伝子導入により強制発現させ、これらのキナーゼ蛋白質の細胞内局在を免疫化学的方法により解析した。その結果、Dmnk-Lが殆ど核内においてのみ局在が認められるのに対し、Dmnk-Sは細胞質内、核内の両者に局在することが明らかとなった。従って、これらの2つのキナーゼが細胞内において異なる機能を有する可能性が示唆された。現在、Dmnkの機能を明らかにする目的で、Dmnkと会合する分子の検索をyeast twohybrid法を用いて行っているが、既に既存のあるボディーパターン形成に関わる遺伝子産物と会合することを示唆する知見を得ている。また、データベース解析を行ったところ、線虫においてもDmnkの相同キナーゼ(Cmnk:C.elegans ortholog of Dmnk)が存在することが明らかとなった。Cmnkの機能を明らかにする目的で、RNAi法による解析を行ったところ、Cmnkの発現を抑制すると多くの線虫胚において胚性致死の表現型が認められるが、一部では発生が進行し(エスケーパーと呼ばれる表現型)発生が進行した線虫においては、him(high incidence ofmale)と呼ばれる表現型が観察された。また、RNAi法を行った線虫においては減数分裂の異常が認められることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)