昆虫複眼のマスターコントロール遺伝子eyelessの発現制御機構
Project/Area Number |
10161204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
倉田 祥一郎 東北大学, 薬学部, 助教授 (90221944)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 器官形成 / Nolchシグナリング / 遺伝子発現制御 / マスターコントロール遺伝子 / eyeless |
Research Abstract |
ショウジョウバエのeyeless(cy,Drosophila Pax6)遺伝子は、昆虫の複眼形成を支配するマスターコントロール遺伝子である。したがって、複眼形成の機構を理解するためには、どのようにして正しい場所にそして正しい時期に、ey遺伝子の発現がおこるのか、その制御機構を知る事が極めて重要である。これまでに研究代表者は、Notchシグナリングがey遺伝子の発現を制御していることを明らかにしている。 そこで本研究では、Notchシグナリングがどのように活性化されてey遺伝子が発現するのか、そのシグナリングのカスケードに着目して解析した。Notchレセプターの二つのリガンド、Delta(Dl)とSerrate(Ser)の関与を調べるために、それぞれのドミナントネガティブとして働くDlS、SerSをそれぞれ複眼原基で発現させたところ、複眼が形成されず、複眼形成時にDlとSerがNotchレセプターを活性化し、複眼形成を誘導することが明らかとなった。さらに、Notchシグナリングの制御因子であるSu(H)の関与を調べるために、複眼原基にSu(H)のミュータントクローンを誘導し、そのクローンにおけるey遺伝子の発現を調べたところ、ey遺伝子の発現が消失し、ey遺伝子の発現にSu(H)遺伝子が必要であることが明らかとなった。したがって、複眼形成時にはDIとSerがNotchレセプターを活性化し、その後Su(H)を介して、ey遺伝子の発現が誘導されることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)