炎症時に発現されるADAMTS1遺伝子のトランスジェニックマウスの作製と解析
Project/Area Number |
10163216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
久野 耕嗣 金沢大学, がん研究所, 助手 (40242565)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | ADAM / メタロプロテアーゼ / 細胞外マトリックス / α_2-マクログロブリン |
Research Abstract |
ADAM(A Disintegrin And Metalloproteinase)はヘビ毒メタロプロテアーゼおよびディスインテグリンと相同性を示す遺伝子群の総称である。我々はトロンボスポンジン(TSP)タイプIモチーフを有するユニークなADAMファミリー分子、ADAMTS-1を同定し、(Kuno K.et al.,1997)、その解析を行っている。今回、ADAMTS-1遺伝子の炎症における役割を調べる目的で、同遺伝子を過剰発現するトランスジェニックマウスの作製、解析を行っているが、この課題は現在進行中であるため、同時に進めていたADAMTS-1の細胞外マトリックス(ECM)結合領域の解析およびプロテアーゼ活性の解析結果について報告する。まずCOS-7細胞発現系を用いてADAMTS-1の分泌性等について調べた結果、ADAMTS-1がECM結合性であることが明らかとなった。また種々の部分欠損変異体を作製して解析した結果、ADAMTS-1の末端側領域のうち、3つのTSPタイプIモチーフおよびその間のスペーサー領域が、それぞれ独自にECM結合能を有することがわかった。一方、プロテアーゼインヒビターであるα_2-マクログロブリン(α2M)とプロテアーゼとの複合体形成は、そのプロテアーゼ活性に依存的であることが知られていることから、ADAMTS-1のα2Mとの複合体形成能を調べた。その結果、COS-7細胞で発現したADAMTS-1はα2Mと200kDa前後の高分子量の複合体を形成する活性があることがわかった。またADAMTS-1のZn結合モチーフにおける変異体ではα2Mとの複合体形成能が失われることがわかり、これらの結果からADAMTS-1が活性型のメタロプロテアーゼドメインを有することが示唆された。以上のことから、ADAMTS-1はECM結合性のメタロプロテアーゼであることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
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