サル大脳皮質領野におけるNMDA型グルタミン酸受容体サブユニットの発現と局在
Project/Area Number |
10164201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡辺 雅彦 北海道大学, 医学部, 教授 (70210945)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | グルタミン酸受容体 / NMDA受容体 / 免疫組織化学 / サル / 終脳 / 運動野 / 感覚野 |
Research Abstract |
NMDA受容体はグルタミン酸受容体のサブタイプの一つで、その活性化はシナプス伝達効率の可塑的変化を誘発し、これが記憶や学習・脳の発達において重要な役割を果たしている。本研究では、終脳とくに大脳皮質領域の構造と機能が著しい分化を遂げた霊長類に注目し、この領域におけるNMDA受容体サブユニットの発現特性とシナプス局在を明らかにすることを目的とした。 マウスサブユニットのN末およびC末ペプチド領域を大腸菌にて発現させ、得られたペプチドを抗原として、大脳皮質に発現するGluRε1・GluRε2・GluRζ1の3種のサブユニットに対する特異抗体を作製した。イムノブロットにより、これらの抗体はサルのサブユニットをも認識することが判明した。そこで、これらの抗体を用いてサル終脳パラフィン切片を酵素抗体法にて免疫染色を行った。その結果、3種のサブユニットはいずれも海馬、大脳皮質、線条体などの各終脳領域において高レベルで分布していた。第1次運動野と第1次感覚野では、それぞれのサブユニットは比較的均一な層分布が認められた。一方、その周囲の大脳皮質では層により免疫反応の強度が異なっており、しかも、サブユニット間で層分布特性が異なっていた。今後、この異なる層分布(垂直分布)が、個々のニューロンにおける異なる転写調節によるものなのか、それとも蛋白分子の異なるシナプス局在化調節によるものなのかを追求する目的で、in situhybridization解析を行う必要がある。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)