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¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本研究では脳機能イメージングと動物実験を行い,輻輳運動に関わる脳内機構を分析した.視覚刺激(HMD)・眼球運動測定(赤外線リンバストラッカー)を同時に行うコンパクトな実験システムを開発、酸素15水によるPET脳機能イメージングを行った.両眼視差による視標接近を視覚刺激とした. 被験者(計14人)は接近視標を注視する輻輳課題,これを無視する無視課題(遠点を固視)の他,固視,サッカード,パシュート課題を行った.各課題によるPET画像間の差を検定した.(輻輳課題一無視課題)で輻輳運動関連,(無視課題一固視課題)で視覚関連の脳活動分布が得られた. 輻輳課題では大脳後頭葉(V5,外後頭回),側頭葉(紡錘回),頭頂葉(頭頂小葉)が賦活された.サッカード,パシュート課題では後頭葉の鳥距溝周囲の一次視覚領域が強く賦活された.第5次視覚領(V5)は輻輳・無視・パシュー課題で,外後頭回尾側部は輻輳,サッカード・パシュート課題で賦活された.課題毎の局所脳血流変化の検討から,V5が視覚情報処理,輻輳運動の各々に関わることが示唆された.V5・頭頂葉活動は動物実験から想定された神経回路と一致した.紡錘回は輻輳課題で強く賦活され,背景存在下での視標選択との関係が示唆された.小脳は輻輳・サッカード・パシュート課題で賦活されたが,無視課題では賦活されなかった. 動物(ネコ5匹)を予告信号に続く視標接近に対して輻輳眼球運動を行うよう訓練した.視標接近に応答する88個の高次視覚領(LS皮質)ニューロンのうち,13個は予告信号のみで条件反射的に誘発される輻輳運動に先行活動した.うち,7個はさらに視標接近中の輻輳運動にも相関し活動した.この結果はLS皮質が輻輳運動に役割を果たすことを示す.
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