出芽酵母DNAポリメラーゼεとその補助因子のDNA修復における役割
Project/Area Number |
10165215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
荒木 弘之 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 教授 (20151160)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ダメージチェックポイント / MMS感受性 / S期チェックポイント / 酵母 |
Research Abstract |
出芽酵母の染色体DNA複製に必須なDNAポリメラーゼII(ε)(PolII)と相互作用するDPB11の温度感受性変異株は、染色体DNA複製とS期のチェックポイントに関与している。さらに、dpb11-1温度感受性変異株は紫外線やメチルメタンスルフォネイト(MMS)にも感受性であるが、これが修復系の欠損によるのかダメージチェックポイントの欠損によるのかは分かっていない。染色体上の複数の複製開始点はそれぞれS期の異なる時期に使われるが、ヒドロキシ尿素で複製を阻害するとS期初期に使われる開始点のみに複製酵素は結合する。しかし、S期チェックポイントに欠損を持つrad53変異は、S期後期に使われる開始点にも初期のもの同様に複製酵素が結合するため、この複製開始点活性化の制御が、S期チェックポイントコントロールの1つであると考えられている。そこで、dpb11-1変異でPolII,プライマーゼの複製開始点への結合をヒドロキシ尿素存在下で調べると、PolIIもプライマーゼも初期及び後期の複製開始点に結合していた。これらのことは、Dpb11が複製開始点の制御に重要な働きをし、この制御を介してS期チェックポイントに関与していることを示唆するものである。一方、Dpb11のDNA複製以外での機能をより明確にするため、Dpb11の新たな変異の分離を行ったところ、細胞の増殖に影響せずMMSに感受性になる変異が得られた。このことは、Dpb11の複製での機能とダメージチェックポイント及び修復での機能は分離できることを示している。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)