Project/Area Number |
10165218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
清水 憲二 岡山大学, 医学部, 教授 (10037286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堺 明子 岡山大学, 医学部, 助手 (60205698)
藤原 田鶴子 岡山大学, 医学部, 助手 (70108166)
大内田 守 岡山大学, 医学部, 助教授 (80213635)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | E2F4遺伝子 / マイクロサテライト不安定性 / hMSH3遺伝子 / ミスマッチ修復 / フレームシフト変異 / DNAポリメラーゼε遺伝子 / PCNA遺伝子 / 遺伝的多型 |
Research Abstract |
【緒言】本研究では、新規に創案した遺伝子全領域同時SSCP法などの解析法を用いて、大腸癌や胃癌などのうち遺伝的不安定性を示すものを中心としてミスマッチ修復機構の欠損とその標的遺伝子変異への効果、修復欠損を起こす原因となった初発遺伝子の異常はどのようなものがなどを明らかにすることを目的とした。 【方法】1,研究検体の確保のため、今までに約1,000例の腫瘍/正常組織を含む岡山大学腫瘍バンクを設立した。2,微小な遺伝子異常検出法として遺伝子全領域同時SSCP法を開発し、癌に関係する遺伝子の異常解析を行った。 【結果】これまでの本研究により、マイクロサテライトの不安定性(MI+)を示す胃癌と大腸癌の約37%に転写活性化因子で癌遺伝子ともなりうるE2F4のエキソン内マイクロサテライト変異を見い出した。またE2F4変異を持つ癌の80%以上が修復遺伝子であるhMSH3のエクソン内に1塩基フレームシフト変異を持つことを明らかにし、これらの癌ではE2F4遺伝子がkMSH3遺伝子の関与するミスマッチ修復機構の欠損の標的であることを初めて解明した。 本年度の研究で、変異型E2F4遺伝子をNIH3T3細胞で発現させると著明な増殖促進が見られることを確認した。これらhMSH3,E2F4両遺伝子の変異を遺伝性非腺腫性大腸癌(HNPCC)と散発性大腸癌とで比較したところ、HNPCCではこれらの変異が有意に低く、また変異の形式が大きく異なっていた。敗発性のMI+癌における修復遺伝子欠損変異の成因を解明するために、DNAの修復と複製に関わるDNAポリメラーゼεと増殖細胞核抗原(PCNA)の両遺伝子の癌特異的変異を検索した。DNAポリメラーゼεに関しては、その校正機能を担う3′-エキソヌクレアーゼドメインを構成する7個のエキソンとイントロン構造をまず明らかにし、変異検索を行ったところ、このドメイン内にアミノ酸置換を伴う遺伝的多型を検出した。この多型は癌では約50%の頻度で検出されるが、他常人では20%以下であったことから、癌化に対する高リスク因子となりうることが示唆された。またPCNA逍伝子に関しては、RT-PCR産物を全領域同時SSCP法で解析し、数例の原発肺癌において共通な癌特異的変異を示唆する結果を得た。PCNAでは遺伝子レベルにおける確認がなされていないため未確定であるが、これらの知見はDNAの複製・修復に重要な役割を果たすDNAポリメラーゼεやPCNAの微小な遺伝子異常が癌化の前提条件としてのゲノム不安定性に関与する可能性を示すものとして、興味ある結果であると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)