新規抗マラリア剤アルテミシニン及びアルカロイド類縁体の完全合成と作用機作の解明
Project/Area Number |
10166202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井原 正隆 東北大学, 薬学部, 教授 (00006339)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 抗マラリア剤 / 選択毒性 / ロダシアニン系色素 / ミトコンドリア / アルテミシニン / ホモプロトベルベリン / イソキノリンアルカロイド / 熱帯熱マラリア原虫 |
Research Abstract |
新規抗マラリア剤の開発を目的として研究を行い、以下の成果を挙げることができた。 (1) ロダシニアン系色素の抗マラリア活性:脂溶性非局在化カチオン性分子はエネルギー生産を活発に行うミトコンドリアに集積すると言われている。そこで種々の色素について抗マラリア活性を検討したところ、ロダシアニン系色素中に10^<-8>モルオーダーで熱帯熱マラリア原虫の成育を抑制し、214倍の選択毒性を示す化合物が発見された。現在リスザルを用いてのin vivo試験を行なっている。なお本化合物は熱帯熱マラリア原虫を蛍光染色することが確認され、生化学的ツールとしての利用が期待されている。 (2) アルテミシニシ類縁体の合成研究:クロロキン耐性マラリア原虫に対して、強い活性を示すセスキテルペンの一種であるアルテミシニンの類縁体の合成を目的として研究を行なった。その結果分子内ディールス・アルダー反応によって合成したデカリン誘導体から、アルテミシニン様のエンドパーオキシド体への変換法が見つかり、現在類縁体の合成を検討している。 (3) アルカロイド類の合成と抗マラリア作用:イソキノリン、インドール、キナゾロン骨格を持つアルカロイドの合成を行い、それらの抗マラリア活性を検討した。その結果、天然界には存在しない七員環構造を持つホモプロトベルベリン誘導体に10^<-7>モルで活性を示し、約100倍の選択毒性を示す化合物が発見された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)