マラリア感染に伴う免疫異常の解析とその制御法の検討
Project/Area Number |
10166217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
浅野 喜博 愛媛大学, 医学部, 教授 (70114353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 恒輔 愛媛大学, 医学部, 教授 (20281454)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | マラリア感染 / マクロファージ機能 / IRF-1 / IL-12p40 / IFNγ産生細胞 |
Research Abstract |
これまでの解析で、以下の知見が得られている。(1)IFNγに対する反応性を欠くIRF-1遺伝子欠損マウスでは、細菌感染あるいはタンパク抗原での免疫に際してIFNγを産生するタイプ1T細胞の誘導が起こらず、IL-4を産生するタイプ2T細胞サブセットへの偏りを示すが、これがIL-12の転写が起こらないことによる。(2)この異常はリコンビナントIL-12タンパクでは是正されないが、正常マウス由来の抗原提示細胞を共存させると是正される。(3)この様な免疫応答に異常のあるマウスにマラリア原虫を感染させて調べると、このマウスがIL-12遺伝子発現が障害されているにもかかわらず、マラリア感染に抵抗性であるとされるIFNγ産生CD4タイプT細胞が誘導される。野生型マウスでもこれに似た状態が認められる。すなわち、(4)赤血球型マラリア原虫感染により、マクロファージへの直接の感染は起きないにもかかわらず、感染早期からマクロファージのIL-12p40遺伝子発現が強く抑制される。しかし、IFNγ産生CD4タイプT細胞の増加が認められる。これらの知見は、マラリア感染では通常の細菌感染・抗原免疫による免疫系の活性化とは異なる機序が作用していることを示唆している。 そこで(1)どの様な機序で、マラリア感染に引き続いてIL-12p40遺伝子の発現が抑制されるのかを検討し、他の細胞による抑制ではなく、感染によるマクロファージ系細胞自身の変化によりIL-12p40遺伝子発現が抑制されていることが明らかになった。(2)マラリア原虫感染によりIRF-1遺伝子欠損マウスに誘導されるIFNγ産生T細胞は、通常のタイプ1T細胞とは異なり、CD4-CD8-T細胞であることが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)