プロテインホスファターゼ2CによるMAPキナーゼ系の制御機構
Project/Area Number |
10169205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田村 眞理 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (20124604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳川 右千夫 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (90202366)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | プロテインホスファターゼ / ストレス反応 / SAPKシステム |
Research Abstract |
研究目的 細胞の増殖、分化や細胞死に関わるシグナル伝達の制御機構の解明を目的に、COS7細胞での発現システムを用いて、MAPK(ERK,JNKおよびp38)システムに対するPP2Cの影響について検討した。 方法と結果 COS7細胞内での共発現システムを用いた実験により、アニソマイシン処理や、NaCl処理によるp38の活性化が、PP2CalfaまたはPP2C beta-1の発現により抑制されることが判明した。次に、ERKの上流のMKK1、JNKの上流のMKK4およびp38の上流のMKK3、MKK6の活性化に対するPP2Cの影響を調べたところ、PP2CalfaとPP2C beta-1は、血清刺激によるMKK1の活性化には影響を与えなかったが、ストレス処理によるMKK4、MKK3およびMKK6の活性化を抑制した。また、PP2Cのドミナントネガティブ型の発現はMKK3,MKK4およびMKK6のリン酸化をさらに冗進させた。 考察 PP2Cの作用がJNKおよびp38システムに特異的であること、および、PP2Cのドミナントネガティブ型の発現がMKK3,MKK4およびMKK6のリン酸化をさらに亢進させたことから、PP2CがSAPKシステムの生理的な制御因子とし機能することが示唆された。我々は既に、PP2Calfaが特異的に細胞内でリン酸化されること、および、PP2C betaが誘導性のプロモーターによって発現制御を受けることを明らかにしており、これらの事から、PP2C自身も上位からのシグナルを受けつつ、下流のSAPKシステムの制御に関わっているものと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)