Project/Area Number |
10169243
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
斎藤 尚亮 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 教授 (60178499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白井 康仁 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助手 (60263399)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | プロテインキナーゼC / トランスロケーション / サブタイプ / GFP / ホルボールエステル / ATP受容体 |
Research Abstract |
プロテインキナーゼC(PKC)のtranslocation(ターゲッティング)機構を解析することにより、PKC各分子種の生理的な役割について解析した。我々はGFP(Green fluorescent protein)とラット各PKC分子種(γ-,.ε-,δ-PKC)の融合蛋白質を各種培養細胞に発現させ、細胞外刺激により活性化された生細胞内のPKCの細胞内の動態の観察を行った。その結果、 1)γ-,δ-,ε-PKCすべでが、G蛋白質共役型ATP受容体刺激により、20sec以内に細胞膜にtranslocationし、3min以内に元の状態に戻る(Retranslocation)。しかし、ホルボールエステル刺激によっては、すべての分子種が比較的ゆっりくりと(3-5min)ranslocationし、そのまま膜にとどまる。つまり、同一の分子種であっても、刺激により異なるターゲッティング機構を持つことが示された。 2)アラキドン酸刺激により、γ-PKCは素早く細胞膜に、ε-PKCはややゆっくりとGolgi体周辺にtranslocationするのに対して、δ-PKCはtranslocationしない。つまり、同一の刺激によっても分子種によってtargeting部位(translocation)は異なることが示された。 3)δ-PKCを活性化する3種の刺激(ATP,TPA,H202)は、それぞれ異なるターゲッティング機構によるものであり、細胞の機能に対する調節機構も異なると推測される。以上の結果から、PKCのターゲッティング機構は、分子種特異的、刺激特異的でありしかも時間的、空間的にも異なっていることが示され、ターゲッティング機構の解析はPKC分子種独自の機能の解明に有力な方法と考えられた。
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