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¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Research Abstract |
プラスチドDNAの発現には,様々な核酸結合タンパク質と核様体構造タンパク質が関与している。 本研究では,植物ホルモンが葉緑体の発達を制御する可能性を,葉緑体核様体を構成するDNA結合タンパク質の発現制御の観点から明らかにすることを目的とした。 1. 免疫ブロット法により,プラスチド核様体には,RNA結合タンパク質cp29とcp33,T7タイプRNAポリメラーゼ・シグマ因子等が検出された。この他,N末端アミノ酸配列分析により,核様体標品には,いくつかの極めて疎水的なタンパク質が混入していることが判明したため,さらに核様体の精製法を改良する必要がある。 2. 核様体タンパク質のcDNAとして,PN4とPN15を単離した。 3. 黄化エンドウ上胚軸を切り取って寒天培地に植え込み,光を当てることにより緑化させることに成功した。この系では,サイトカイニンにより,葉の緑化が顕著に阻害されることがわかった。 4. PENDタンパク質のmRNAを合成し,wheat germのin vitro translation系により,^<35>SでラベルされたPD2タンパク質を合成した。このタンパク質を葉緑体と混合して,光を当てることにより,in vitro importが起こり,トランジットペプチド(15残基)の切断がおきた。トリプシン処理の効果から,輸送されたタンパク質が,内包膜を貫通していると判断された。無傷葉緑体のプロテアーゼ消化実験も行い,認識部位の異なる2種類の抗体との反応性の結果から,N末端側が包膜の内側にあり,内包膜の外側にあるコイルドコイル領域で二量体を形成していると推定された。
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