線虫C.elegansの神経回路形成に関与するMAPキナーゼ経路の解析
Project/Area Number |
10171212
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
久本 直毅 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80283456)
|
Project Period (FY) |
1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | MAPキナーゼ |
Research Abstract |
我々はこれまでに線虫C.elegansの新規のMAPKであるjnk-1(前遺伝子名sak-1)と、新規のMAPKKであるjkk-1(前遺伝子名sek-2)を単離している。また、それらの遺伝子がそれぞれ神経細胞で特異的に発現をしていることも確認している。今年度はjkk-1変異株の解析を主に行った。まず、jkk-1遺伝子が必要とされる時期を特定するために、jkk-1を線虫のヒートショックプロモーターにつないだものを作製し、jkk-1破壊株に導入後、染色体に組み込んだ系統を確立した。次に、この系統の個体に対して、幼虫期および成虫期にそれぞれヒートショックを与えてjkk-1を発現させたあと、jkk-1変異が相補されるかどうかについて解析した。その結果、幼虫の時期でも成虫の時期でもヒートショックを与えた後で、十分な時間(>12hr)おいた場合には相補されていることが判明した。このことは、jkk-1破壊株の表現型は不可逆的なものではないことを示唆している。しかし、ヒートショックを与えた後に表現型の回復がみられるまで非常に時間がかかる(コントロール遺伝子では、ヒートショックをかけたあと3時間後には遺伝子の発現が見られる)ことから、jkk-1はおそらく非常に時間のかかる過程、例えば神経細胞の構造の制御とか、複数の段階の転写を介するカスケードなどに関与すると考えられる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)