ORP150のストレス蛋白としての役割に関する研究
Project/Area Number |
10172214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小川 智 大阪大学, 医学部, 助教授 (90283746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 俊英 大阪大学, 医学部, 助手 (10301269)
玉谷 実智夫 大阪大学, 医学部, 助手 (30294052)
遠山 正彌 大阪大学, 医学部, 教授 (40028593)
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Project Period (FY) |
1998 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 分子シャペロン / 虚血 / 小胞体 / ストレス応答 / 低酸素 / ATP親和性 / Glucose regulated protein |
Research Abstract |
ORP150は脳虚血にあって強い抵抗性を示すアストログリアより同定された新規ストレス蛋白であり、ERに存在する他の分子シャペロンであるGRP78(78kDa Glucose Regulated Protein)やGRP94などと同様にATP依存性に分子シャペロンとしての機能も有しており、蛋白輸送や蛋白のmaturationに関与していると考えられる。そこで、ORP150の分子シャペロンとしての機能を検討するために、MDCK(Madin-Darby Canine Kidney)細胞を用いて、ORP150 antisense transformant(ORP150(-))株を樹立した。Wild typeのMDCK細胞では実際、ORP150が分秘蛋白であるGP80/ClusterinとER内で結合していた。そこで、pulse-chase法を用いたmetabo11c labelingによる検討を行った。低酸素曝露されたORP150(-)株はwi1d typeに比べてGP80/ClusterinがERにretentionし、maturationが遅延する傾向を得た。このことは、ORP150が蛋白輸送やmaturationに重要であることを示唆している。 また、ATPクロマトグラフィーやATP kineticsを行い、ATPに対する親和性について検討した。その結果、ORP150は強いATP親和性を持ち、GRP78や94と比べて、より少ないATP濃度でGP80/Clusterinを解離させることが可能であった。このことからORP150はGRP78などと同様に強いATP親和性を持つだけでなく、これら分子シャペロンの中で最も効率の良い分子シャぺロンであることが示され、このことがアストログリア内で虚血環境下にERの機能を保持することによって細胞死を防いでいると考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)