Project/Area Number |
10172231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
船津 高志 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (00190124)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 蛍光顕微鏡 / 1分子イメージング / シャペニロン |
Research Abstract |
シャペロニンGroELはATP存在下でGroESと相互作用しながらタンパク質の折れたたみを助けている。GroELとGroESの結合解離のサイクルがタンパク質の折れたたみとどのように共役しているかを調べるための第一歩として、GroELとGroESをそれぞれ異なる蛍光色素で標識し、1分子蛍光イメージング技術を用いて結合解離を解析した。蛍光色素を選択的に標識するためGrOELの突然変異体(GroEL-D490C)を作製し、このシステインにテトラメチルローダミンマレイミドを反応させた。また、GroESはCy5-SEで標識した。いずれのタンパク質分子も色素分子と1対1に結合するように調製した。蛍光標識したGroELとGroESは、天然の標識していないものと同じタンパク質折りたたみ活性を有していた。GroELとGroESの相互作用の1分子イメージング観察は次のように行った。まずGroELをビオチンを介してガラス基板に固定し、これにATPとGroESそして基質タンパク質の還元ラクトアルブミンを加えた。まず全反射光学顕微鏡で1分子のGroELの位置を確認しておき、次に励起光を変えてGroESがGroELに結合する様子を観察した。その結果GeoESとGroELが結合解離を繰り返す様子を1分子レベルで可視化することに成功した。これは1分子のタンパク質同士の結合解離を可視化した最初の報告である。解析の結果、結合速度定数k_+は1x10^77M^<-1>S^<-1>となった。また、結合時間の分布は単純な指数分布ではなく、GroELとGroESは結合した後に構造変化を起こし、ある中間体を経て解離することが示された。この結果は、GroESが基質タンパク質をGroELの中央部に入れて蓋をし、折りたたみに必要な時間を確保するタイマーとして機能していることを示している。
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