DNA結合能を有するキネシン様蛋白質Kidの染色体分配における機能
Project/Area Number |
10175209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 純一郎 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (70176428)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | キネシン様蛋白質 / DNA結合蛋白質 / 染色体分配 / 細胞分裂 |
Research Abstract |
近年、キネシン様分子が、細胞核分裂過程に深く関わっていることが示されている。我々はDNA結合能を有するキネシン様蛋白質Kidを同定した。Kidは染色体分配に関与する可能性があり、又、細胞分裂(M期)の制御機構にはリン酸化が重要であることから、本年度はKidの生理機能を更に詳しく解析するために、Kid機能のリン酸化による制御を検討した。 Kid蛋白質を、M期の細胞抽出液から免疫沈降し、リン酸化反応を行った。その結果から、Kid蛋白質は、M期でリン酸化酵素と複合体を形成し、リン酸化されることが確認された。Kid蛋白質は、M期で重要な役割を担っているcdc2ファミリー蛋白質により、リン酸化されうる配列を有しており、cdc2/サイクリンBによりリン酸化される可能性が示唆される。そこで、大腸菌にて作製、精製したKid-GST融合蛋白質と、ヒトデから精製したcdc2/サイクリンBを用いin vitroでリン酸化反応を行ったところ、Kidのリン酸化がみられた。又、KidはG2期からM期において機能するPLKキナーゼと会合することが外国のグループにより指摘されている。そこで、M期の細胞溶解液から、PLKキナーゼを免疫沈降し、リン酸化反応を行ったところ、KidはPLK複合体中に存在し、リン酸化されることが分かった。以上のことから、KidはM期においてcdc2/サイクリンB、及び、PLKによってリン酸化されることが明かとなった。リン酸化によりKidの機能がどのように制御されるのか、現在解析中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)