ヒトBACライブラリーを用いた脳神経系疾患原因遺伝子の探索
Project/Area Number |
10176231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
浅川 修一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30231872)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | BAC / パーキンソン病 / 若年性パーキンソニズム / AR-JP / Parkin / エキソン欠失 / ユビキチン / リングフィンガー |
Research Abstract |
若年性パーキンソニズム(AR-JP)は連鎖解析によって6q25.2-q27にマップされていた。さらにこの患者の1名においてマーカーD6S305が欠失していることが見いだされた。こららの情報をもとに我々が作製した慶應BACライブラリーを駆使してポジショナルクローニングを進め、AR-JP原因遺伝子Parkinを同定することに成功した。 同遺伝子はゲノム上で1Mbにも及ぶ巨大遺伝子で12エキソンから構成されていた。ノーザンブロット解析の結果、同遺伝子の転写物約4.5kbで心筋、骨格筋、脳等で発現していた。そのうちコーディング配列1.4kbを含む2.9kbのcDNA構造を明らかにした。我々が確立したQ-Bee法を用いてエキソン・イントロン構造、およびエキソン両側のイントロン構造を明らかにし、各エキソンにおける遺伝子変異を検索するためのPCRプライマーを設計した。その結果、複数のタイプのエキソン欠失、ポイントミューテーションを発見し、同遺伝子をAR-JPの原因遺伝子と特定することができた。遺伝子変異の大部分はエキソン3、4、5を中心としたエキソン欠失であった。 cDNAから予想される蛋白質はN末にユビキチンと相同性を持ち、C末にリングフィンガー様ドメインを持つ465残基のポリペプチドであるがその機能はまだ不明である。また高頻度エキソン欠失の機構やスプライシング認識機構の解明などの点でも興味深い遺伝子である。現在この巨大遺伝子のシーケンスをすすめ既に約400kbの塩基配列を明らかにし、欠失を塩基レベルで解析を進めている。また細胞生物学的手法等で同遺伝子産物の機能解析を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)