神経障害時の低分子量分子シャペロンの応答と生理的意義
Project/Area Number |
10176239
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
加藤 兼房 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 部長 (50022801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 秀記 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 研究員 (40311443)
稲熊 裕 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 主任研究員 (10250250)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | ストレス応答 / 分子シャペロン / アニソマイシン / p38MAPキナーゼ / リン酸化 / クリスタリン / 分裂細胞 / hsp27 |
Research Abstract |
(1) 熱ストレス(43℃/30分)に対するC6ラットグリオーマ細胞中のhsp27とαBクリスタリンの合成誘導は、ストレス負荷後に0.1-0.3μg/mlのアニソマイシン(AMC)を2時間作用させると、著しく促進されることを見つけた。この際HSFのDNA結合能は変わらなく、hsp70の合成は促進されなかった。p38MAPキナーゼの阻害剤であるSB202190を共存させるとAMCの促進作用が抑制されることから、hsp27とαBクリスタリンのストレス応答機構にはp38MAPキナーゼカスケードが関与していることが示唆される。 (2) αBクリスタリンの三ヵ所のリン酸化部位(Ser 19,Ser 45,Ser 59)のリン酸化をそれぞれ認識する特異抗体を使って以下の事実を明らかにした。(1)蛍光抗体染色で、分裂期の細胞では細胞種を問わすSer 45のリン酸化が高進していることを明らかにした。(2)分裂期の細胞を集め、細胞抽出液をIEFあるいはSDS-PAGE後に上記の抗体を用いてウエスタンブロットを行い、Ser 45のみならずSer 19のリン酸化も分裂細胞で高進しているのに対し、Ser59のリン酸化は逆に抑制されていることを見つけた。(3)αBクリスタリンの三ヵ所のセリン残基それぞれをリン酸化する活性を測定する方法を開発し、これを用いて分裂期の細胞ではSer 45 kinaseとSer 19 kinaseの活性が高進し、Ser 59 kinase活性が抑制されていることを明らかにした。(4)U373MGヒトグリオーマ細胞の抽出液を、DEAEカラムおよびSuperdex 200カラムにかけて、Ser 45 kinaseとSer 59 kinase活性を部分精製し、Ser 45 kinaseはp44/42 MAP kinaseであり、Ser 59 kinaseはMAPKAP kinase-2であることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)