アスパラギン結合糖鎖による造血制御機構の解明 -糖転移酵素遺伝子導入による解析-
Project/Area Number |
10178207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西浦 哲雄 大阪大学, 医学部, 助手 (00252669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 雅史 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | N-acetylglucosaminyltransferase III / GnT III / インテグリン / N-glycan / 造血 / 糖鎖 |
Research Abstract |
造血幹細胞の増殖・分化や造血器腫瘍の増殖・臓器特異性(homing)において骨髄微小環境のもとての糖鎖、特にアスパラギン結合糖鎖の意義については不明である。 本研究ではアスパラギン結合糖鎖の造血幹細胞の増殖・分化における生物学的意義を明らかにするため、β1-4N-acetyglucosaminyltransferaseIIIGnTIII遺伝子を造血幹細胞や造血細胞株さらに造血ストローマ細胞に導入、発現し、造血細胞の増殖・分化能を検討し、さらにGnTIII糖転移酵素のトランスジェニックマウスに認められる汎血球減少の分子機構を解明し、造血細胞における新たな造血制御機構を解明し、近年造血器腫瘍の治療としての造血幹細胞移植への応用や遺伝子治療への応用を目的とするものである。 結果 1. GnTIIIトランスジェニックマウスの造血障害の分子機構の解析 骨髄微小環境における糖鎖機能を解析する上で有用なモデル動物として糖転移酵素GnTIIIのトランスジェニックマウスがある。このマウスは汎血球減少を来すが、正常マウスとの骨髄移植実験からGnTIIIの発現増強のある骨髄ストローマ細胞に障害があることが明らかとなった。 2. GnTIIIトランスジェニックマウスのストローマ細胞の障害分子の同定。 GnTIIIトランスジェニックマウスの骨髄ストローマ細胞上の障害分子としてレクチンを用いた糖鎖解析からVCAM-1に着目した。さらにVCAM-1発現CHO細胞に、GnTIII遺伝子を導入し、造血細胞との接着能は有意に低下したことからGnTIIIによる糖鎖はインテグリンVLA4/VCAM-1の相互作用に影響することをはじめて明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)