線虫における糖鎖シグナルによる細胞間コミュニケーション
Project/Area Number |
10178214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
笠井 献一 帝京大学, 薬学部, 教授 (40001052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒田 洋一郎 帝京大学, 薬学部, 助手 (90246017)
平林 淳 帝京大学, 薬学部, 講師 (40156691)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ガレクチン / 線虫 / C.elegans / 糖鎖 |
Research Abstract |
高等動物における諸現象を解明するのに最適のモデル動物である線虫C. elegansにも、哺乳動物と相同性の高いガレクチンが存在することをわれわれは発見した。さらに最近の線虫のゲノムプロジェクトにより、ガレクチンファミリーと考えられる遺伝子が多数(10種類以上)発見され、それぞれのガレクチンの線虫の一生における役割の解明が重要課題となってきた。そこで蛋白質として未だ単離されていないガレクチン候補遺伝子の全てをクローニングし、大腸菌で組み換え蛋白質として発現させ、糖結合特異性を含む諸特性を検討した。一部に蛋白質としての発現が困難なものもあるが、大半については成功している。糖結合特異性はそれぞれに特徴が認められ、また一部のものは分子内の特定の部位に多数のヒスチジン残基を含み、金属との親和性が顕著であるなど、きわめて特異な性格をもち、今後に多くの研究課題を与えている。蛋白質として発現できたものについては、特異抗体を作成しており、今後は発生分化との関わりを組織化学的、細胞化学的にも追求してゆく。線虫から蛋白質として最初に単離されたタンデムリピート型の32kDaガレクチンについては、遺伝子操作により、個々のレクチンドメインを独立に発現させたもの、あるいは種々のアミノ酸残基を別のものに置換したもの等、多種のものを蛋白質として作成し、諸性質を解析した。また遺伝子注入実験のために必要な各種の修飾をほどこした遺伝子を作成しており、今後これらを駆使して、細胞間コミュニケーションにおけるガレクチンの役割をさらに深く理解することを目指す。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)