末梢神経接着糖蛋白質に見い出された新規糖鎖の生物学的意義
Project/Area Number |
10178219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
遠藤 玉夫 財団法人 東京都老人総合研究所, 糖鎖生物学部門, 研究室長 (30168827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
地神 芳文 工業技術院, 生命工学研, 首席研究官
佐々木 翼 財団法人 東京都老人総合研究所, 糖鎖生物学部門, 研究員 (40291132)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | マンノシル型糖鎖 / ジストログリカン / 糖鎖構造 / 骨格筋 / シアル酸 / 糖タンパク質 |
Research Abstract |
本年度は.ウサギ骨格筋aジストログリカンの糖鎖構造を解析した。ウサギ骨格筋の膜画分ツリアルカリ抽出・WGA-Sepharoseカラム・Laminin-Sepharoseカラムおよびショ糖密度勾配遠心によりを精製した。そして、弱ヒドラジン分解によりO結合型糖鎖を切り出し遊離した糖鎖を蛍光誘導体とし、陰イオン交換・ゲル瀘過・逆相の各カラムクロマトグラフィーおよび酵素処理によりその構造を解析した。その結果、シアル酸を除去した後ゲル瀘過カラムで分画すると、主要ピークとして3.4および4.5グルコース単位に溶出するオリゴ糖が得られた。これらは解析の結果、それぞれGalβl-3GalNAcとGa1β1-4GlcNAcβl-2Manである.ことが判明した。以上、ウサギ骨格筋aジストログリカンにも我々が過去.に報告したウシ末梢神経と同様にSiaα2-3Galβl-4GlcNAcβl-2Manが存在することが明らかになった。最近ヒツジ脳のαジストログリカンにもOマシノシル型糖鎖が存在することが報告された。これらの結果は、Oアンノシル型糖鎖は種を5越え組織を越えてαジストログリカンに結合している可能性を示唆しており、今後その生物学的な意義および筋ジストロフィーの病態との関連性について興味が持たれる。こうしたOマンノシル型糖鎖の生合成経路を解明するために最初の合成酵素と予想されるマンノース転移酵素について検索を進めているが、残念ながら現在までのところ活.性の検出には成功していない。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)