Project/Area Number |
10181218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
村上 宏 岡山大学, 工学部, 助教授 (90260174)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 顆粒状 / コロニー刺激因子 / 受容体 / シグナル伝達 / 増殖 / 分化 / チロシンホスファターゼ / G-CSF |
Research Abstract |
G-CSF刺激による好中球分化のシグナル伝達系の活性化の時間経過を検討する目的で、好中球前駆細胞でG-CSF刺激後極めて初期にチロシンリン酸化されるタンパク質のひとつであるJak2キナーゼのリン酸化の経時変化を検討した。Jak2のリン酸化はG-CSF刺激後5分以内に誘導されたが、その後脱リン酸化が起こり40分後には刺激前の状態にもどった。一方、G-CSF受容体の細胞質領域のうち、4つのチロシン残基含むカルボキシル末端領域を欠失した受容体、および、4つのチロシン残基すべてをフエニルアラニンに置換した受容体を発現する細胞ではG-CSF刺激依存のJak2のリン酸化は刺激40分後においてもリン酸化状態に保たれていた。各時間におけるJak2の量は一定であった。したがって、G-CSF受容体のチロシン残基がJak2の脱リン酸化に必須であると結論される。そこで、それらのチロシン残基のそれぞれを置換した変異型受容体発現細胞でJak2のリン酸化を検討したところ、カルボキシル末端側のチロシン残基の関与が示唆された。そこで、このチロシン残基を介しでJak2の脱リン酸化が誘導されることが示唆された。一方、このチロシンリン酸化受容体と相互作用するシグナル伝達因子の遺伝子を同定する目的で、チロシンリン酸化受容体を単離精製し、発現型ライブラリーをスクリーニングし、候補のクローンを得た。さらに、既存の脱リン酸化酵素cDNAとその変異型遺伝子をクローン化し、これらの強発現によるJak2のリン酸化を検討するため、発現ベクターに組み込んだ。
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