Tecチロシンキナーゼを介する造血細胞のシグナル伝達
Project/Area Number |
10181222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
間野 博行 自治医科大学, 医学部, 助教授 (90240704)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | チロシンキナーゼ / Tec / サイトカイン |
Research Abstract |
Tecは我々が遺伝子クローニングを報告した非受容体型チロシンキナーゼであり、その蛋白構造上アミノ末端にプレックストリンホモロジー(PH)ドメインを有することを特徴とする。これまで我々はTecキナーゼが広範なサイトカイン刺激によって活性化されること、さらにサイトカインによるc-fosプロモーター活性化機構に関与することを明らかにしてきたが、Tecファミリーメンバーが分子レベルで相互作用するシグナル伝達分子群については不明な点が多い。我々は本研究計画においてTecキナーゼのセカンドメッセンジャーを遺伝子クローニングしTecの下流を明らかにすると共に、tec-knock out mouseの解析を通じてTecキナーゼの個体における役割を解明することを目指した。具体的にTecの下流分子のスクリーニングに関しては、ヒトTecのキナーゼドメインを“bait"とした酵母のtwo-hybrid screeningを行った。その結果、計6種類のTec-interacting proteins(TIPs)を同定することに成功した。そのうちTIP1,TIP2,TIP3及びTIP6はそれぞれ既知のGrb10,PIK,JAB/SSI-1/SOCS-1及びSak蛋白であった。PIKは約55kDaのphosphatidylinositol3-kinase(P13K)調節サブユニットであり、これまでほとんど解析がなされていない。我々はTecがPIKを介してPI3K活性を正に調節することを明らかにした。またTIP4及びTIP5は何れも未知の蛋白であり、前者はSH2を一つ有するアダプター分子、後者はZn^<2+>-fingerを有する蛋白であることが確認されている。今後はこれらTIPsの細胞内における役割を解明するだけでなく、TIPsの下流に働く機能分子の同定もあわせ検討していく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)