Project/Area Number |
10182203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 陽介 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (90183855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 さらみ 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (20282725)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | bZIP型転写制御因子 / 形態形成 / 形質転換植物 / 細胞伸長 / 表層微小管 / two-hybrid / 14-3-3 |
Research Abstract |
植物の体は細胞壁により形が定められた細胞の積み重ねによって構築されているので、各器官の形態は個々の細胞の形に特に大きく依存している。RSGは塩基性領域ロイシンジッパー(bZIP)構造を持つ新しい転写因子で、シュートの成長を調節する。植物体における転写因子RSGの機能を探るため野生型RSGの機能を阻害するドミナントネガティブ型RSGをタバコ個体で発現させた。この形質転換タバコは茎の節間成長が著しく阻害され、対照植物に比べて背丈が1/7程度となった。本研究ではRSGを中心とした転写制御系がどのようにして、シュートの成長を制御するのかを明らかにすることを目的とした。 形態学的解析の結果、ドミナントネガティブ型RSGによるシュートの成長阻害は細胞伸長の抑制に起因する事が明らかになった。細胞伸長の方向は植物固有の構造である表層微小管によって規定されると考えられている。対照植物の表層微小管は細胞の伸長方向に垂直に整然と配向しているのに対し、形質転換植物では表層微小管の構造が完全に破壊されランダムに分布し、一部の細胞では表層微小管の断片化が観察された。RSGは表層微小管の構造制御を介して細胞伸長ひいては茎の伸長を制御していると考えられる。 遺伝子の秩序正しい発現調節には転写因子間の相互作用が重要である。RSGと相互作用するタンパク質群をtwo-hybrid法によりクローン化し解析した。RSGBP1は、14-3-3と呼ばれるファミリーに属する。14-3-3は標的タンパク質のリン酸化されたセリンと結合してその機能を調節するので、RSGの活性の制御にはリン酸化が関与すると考えられる。もう一つのタンパク質RSGBP2はRSGとbZIP領域において相同性を示す新しいbZIP型転写因子であった。RSGBP2も酸性アミノ酸に富む領域などを持っているのでRSGと同様、転写の活性化因子と考えられる。
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