Project/Area Number |
10182213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
服部 束穂 三重大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (10164865)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | イネ / アラビドプシス / ABA / QTL / ルシフェラーゼ / ロイシンジッパー / 転写因子 / シグナルトランスダクション |
Research Abstract |
(1-1) ABAの生育阻害を指標としたABA非感受性突然変異体選抜を行い、15系統の突然変異体得た。また、ABA誘導性遺伝子cor15aのプロモーターとルシフェラーゼの融合遺伝子(Cor15a::luc)の発現を指標にしたスクリーニングによりABA応答異常を示す突然変異体を20系統得た。この内いくつかについては、内在性のcor15aの発現にも異常があることを確認した。現在これら突然変異体の遺伝学的および生理学的性質の解析を進めている。 (1-2) ABA非感受性変異株の選抜の過程でエコタイプ間で生育阻害、クロロフィル含量の低下を指標としたABA感受性に大きな差異があることを見いだした。Columbiaは感受性を示すのに対してLandsbergはかなり強い耐性を示す。CoXLer間のRIライン約100系統を用いてQTL解析を行ったところ、4つの主要なQTLが見つかった。そのうち最も作用が強いものは第一染色体上腕に位置していた。この第一染色体のQTL周辺領域のみをCo型にもつRIラインを出発材料にしてこの遺伝子座のマッピングを進めている。 (2)種子特異的ABA応答性転写制御に関わる転写因子VP1と特異的に相互作用する因子としてクローニングしたbZIPタンパク質、TRAB1の植物細胞内における機能解析をプロトプラストを用いたトランジエントアッセイにより行った。その結果、VP1とTRAB1の相互作用はABA依存的に起きること、TRAB1はABREに特異的に結合すること、ならびにTRAB1とGAL4タンパク質DNA結合ドメイン(GBD)との融合タンパク質をプロトプラスト内で発現させると、GAL4結合配列をもつプロモーターがABAによる誘導を受けるようになることから、TRAB1がABA応答性転写制御に関わる真のABRE正結合性転写因子であることを明らかにした。また、TRAB1は植物体においても発現していることから、栄養成長期におけるABA応答にも関与しているものと考えられた。
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