Project/Area Number |
10207206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊藤 正 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (60004503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
枝松 圭一 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教授 (10193997)
野坂 芳雄 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30134969)
水野 健一 甲南大学, 理学部, 教授 (80068139)
松井 敦男 甲南大学, 理学部, 教授 (10068075)
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Project Period (FY) |
1998 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥68,000,000 (Direct Cost: ¥68,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥22,500,000 (Direct Cost: ¥22,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥22,500,000 (Direct Cost: ¥22,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥23,000,000 (Direct Cost: ¥23,000,000)
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Keywords | 芳香族微粒子 / 電子状態の量子サイズ効果 / 近接場光学顕微鏡 / 単一微粒子分光 / 微粒子間相互作用 / 光誘起反応 / 固体表面 / ナノスケール光加工 / 有機超微粒子 / 半導体超微粒子 / 配列微粒子 / 励起子の次元性 / 微粒子表面電荷 / コロイド合成 / 有機微粒子 / 無機微粒子 / 単一微粒子 / 界面電荷移動 / 閉じ込め励起子 / 顕微蛍光分光 |
Research Abstract |
1.サブミクロン有機微結晶のSNOM観察と微粒子の光操作:再沈法により作成されたペリレン微結晶の近接場光学顕微鏡(SNOM)観察を行なった。水中での平均粒系200nmの集合体で発光の高エネルギーシフトが見られる微結晶試料について、空気中で1個1個の形状と蛍光分光スペクトルを対応させながら観察したが、200nmのサイズでも蛍光スペクトルはバルクと違いはなかった。従って、スペクトルの変化はもっと小さな微結晶で起こるか、あるいは微結晶が置かれた環境が違うことが原因であると結論される。SNOMの直線偏光励起によって、サブミクロンサイズの単一微粒子の結晶方位を決めること、SNOMの探針からの光照射により結晶表面を100nmスケールで光加工することにも成功した。また、ポリスチレン微粒子二次元配列結晶の粒子間隔を固定し、サイズを変える実験により、微粒子に固有の光子モード間の相互作用の変化とフォトニックバンドの関係を明らかにした。 2.有機微粒子の電子励起状態と微粒子間相互作用の研究:仕込み濃度を大きく変化させ、アントラセン、ピレン、テトラセン微粒子の粒径分布が変えられる様になった。テトラセン、コロネン微粒子では、バルク結晶と異なり励起子が自己束縛しないことが分かった。コロネンの微粒子の励起準位幅は、バルク結晶の励起子帯より極端に狭く、分子配列の仕方がバルク結晶と異なっている可能性を示唆した。微粒子表面でのアントラセン分子とテトラセン分子との間の電荷移動を伴う状態の存在を見いだした。 3.超微粒子と有機分子、超微粒子間の結合制御と反応:有機結合したCdS超微粒子のTEM観察に成功したが、金基板に固定化された状態でのSTM観察はできていない。システインで修飾したCdS超微粒子を並べてガラスに結合させた。分子軌道法計算により、フェニル基が表面に結合したCdSでは、有機物との電子的な相互作用で価電子帯の上端のエネルギーが上昇することを見出した。S,SS,およびSCH_2Sで結合したCdS粒子二量体の電子状態には粒子間相互作用による変化は見られなかった。種々の有機物を結合させた半導体粒子の反応性について調べたところ、有機物吸着によるブロック効果が見出された。
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