Budget Amount *help |
¥9,000,000 (Direct Cost: ¥9,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
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Research Abstract |
<はじめに>昨年度,我々は,Flt-3 ligandによるDCの誘導実験,GM-CSFとIL-4を用いたDCの誘導実験との比較から,GM-CSFとIL-4を用いた方法がより優れていると判断した。また,胃癌症例の末梢血液よりPBMNCを採取しGM-CSFとIL-4を用いてDCを誘導することに成功,更にこのDCと初代培養したauto-tumor cell,PBMNCより自己腫瘍細胞障害活性に優れたCTLを誘導することに成功した。これらのin vitroにおけるDC-induced CTLの抗腫瘍効果を踏まえ,本年度,我々は,Scid mouse in vivoにおけるDC-induced CTLの効果を検討した。 <方 法>進行胃癌症例の腹水または胸水より自己腫瘍細胞を,末梢血液よりPBMNCをそれぞれ採取した。PBMNCより,昨年度,我々の開発した方法でDC,及びDC-CTLを誘導した。また,自己腫瘍細胞のScid mouse背部皮下への移植を試みた。その結果,5例中1例で,Scid mouse背部皮下への生着が確認された。この症例に対して,(1)DC及びCTLであることの確認 (2)in vitroにおける抗腫瘍活性 (3)DC-CTL,MLTC-CTLをそれぞれ1x10^7個を経静脈投与したときのScid mouse移植自己腫瘍への抗腫瘍効果につきそれぞれ検討した。 <結 果>(1)DC及びCTLであることの確認 GM-CSFとIL-4により誘導された細胞は,形態学的,S100蛋白を用いた免疫染色,CD86とHLA-DRを用いた表面マーカーのTwo color解析より,DCであることが確認された。またDC-CTLは,68%がCD8陽性であった。(2)in vitroにおける抗腫瘍活性 このDC-CTLの自己腫瘍細胞障害性は55.0%であり,この障害活性は,抗CD8抗体,抗HLA-DR抗体により特異的に阻害された。(3)DC-CTL,MLTC-CTLをそれぞれ1x10^7個を経静脈投与したときのScid mouse移植自己腫瘍への抗腫瘍効果 自己腫瘍移植後Day 80において腫瘍体積は,コントロール群109+/-30.4cm^3,DC-CTL投与群77.9+/-18.2cm^3,MLTC-CTL投与群79.3+/-21.0cm^3,とDC-CTL群で,最も強い抗腫瘍効果が得られた。 <まとめ>現在,これらin vitro,Scid mouse in vivoにおける抗腫瘍効果については,英文誌への投稿準備中である。また,これらの実験結果を踏まえ,進行再発胃癌を対象とした臨床試験を計画中である。
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