古代ギリシアにおける社会関係と弁論の構造に関する実証的総合研究
Project/Area Number |
10620005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Fundamental law
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
葛西 康徳 新潟大, 法学部, 教授 (80114437)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 弁論術 / 互酬性 / 親族関係 / レシプロシティ / 贈与 / ギリシア法 / レトリック / 説得 |
Research Abstract |
平成10年度の研究内容および成果を要約すると、以下のようになる。 第一に、古代ギリシアにおける社会関係のうち、親族関係に関しては、ハンフリーズ教授(ミシガン大学)から依頼された自身の大著の原稿に対するコメントを兼ねて、特に初期ギリシア(ホメロス)における親族関係の分析とその後代での継続性につき、従来の学説整理と資料分析に集中した。他方、互酬性原理については、贈与と貨幣に関係という視点から分析を開始し、膨大な学説整理に着手した。 第二に、スピーチの分析に関しては、ホメロスにおける動詞peitho/peithomai(説得する/信頼する)の分析を基礎に、スピーチの中には、大別して「双方が前提を共有し、それを前提にして議論する」タイプと「前提そのものを争う」タイプがあることを仮説として導出した。そして現在、この仮説を、ギリシア悲劇作品、喜劇作品、トウキュディデス等において検証中であるが、一部は既に生成10年度の西洋古典学会にて発表した。また、第一および二に関する業績はいくつか公刊した(業績欄参照)。 第三に、社会関係を同定する一つの規準である法ないし法律と、弁論の関係につき、新たに研究を開始した。このテーマは、伝統的にローマ法とギリシア弁論術の関係として議論されてきたものだが、本研究で獲得された新たな視点から、根本的に再検討する必要があると痛感した。スピーチのなかで、法が他の原理(親族関係や互酬性)と同等な機能を営むのか否かにつき、現在古典資料を中心に検討中である。尚、上記ハンフリーズ教授の業績の翻訳という形でも、この問題にアプローチしている。 最後に、平成11年度は本研究を継続するとともに、第三について、特定領域研究「古典学の再構築」(公募)を申請中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)