Project/Area Number |
10650291
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
電力工学・電気機器工学
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
高野 幸男 理科大, 基礎工学部, 教授 (40206785)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 努 東京理科大学, 基礎工学部, 助手 (20297625)
|
Project Period (FY) |
1998 – 1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | 高効率太陽電池 / オージェ効果 / バルクシリコンゲルマニウム / ブリッジマン法 |
Research Abstract |
(1). バルクSi_<1-x>Ge_x(x=0.6〜0.7)結晶育成条件の抽出 当該年度では組成比Si_<1-x>Ge_x(X=0.6〜0.7)の結晶を、垂直ブリッジマン法を用いて製作する際の結晶育成炉の改良、および結晶育成条件の最適化を行った。結晶育成時において、融液からの凝固に伴うせん断応力で誘起される転位の発生や伝播、また結晶表面での核発生は、育成時の熱環境すなわち固液界面形状に大きく起因している。本年度は、結晶育成時の炉内温度勾配ならびに潜熱を効率的に逃がすアンプル軸受け形状の最適化により、理想的な固液界面形状を実現するための条件を抽出することができ、太陽電池試作に用いることのできる十分な品質の結晶育成環境の整備が実現された。今後は、育成結晶の大口径化ならびにより生産性を考慮した結晶育成条件を追求していく予定である。 (2). pn接合形成とその電気的特性の研究 上記(1)により育成したp形バルクSi_<1-x>Ge_x結晶を用い、封管法によりPを拡散してp形層を形成してpn接合ダイオードを作製した。SIMS測定により導入したPの濃度分布曲線によりGeおよびSi組成比に依存したPの拡散係数を求めることができた。また、I-V測定により、作製したダイオードの順方向電流-電圧特性が現段階で既に市販のSiに匹敵する特性を示していることが確認された。今後は、ダイオード形状の最適化および製造プロセスの検討を進め、太陽電池構造の製作を行う。 (3). 酸化膜の形成とその構造および成長機構の解明 太陽電池素子形成に不可欠な酸化膜(保護膜)の構造および成長機構の解明が急務となっている。熱酸化および陽極酸化を行ったバルクSi_<1-x>Ge_x結晶をESCAによりSiとGeの化学結合状態を分析し、表面から深さ方向にどのような膜構造となっているかを調べた。酸化温度が高い際には表面からGeO_2、SiO_2の2層構造に分離するのに対し、低い酸化温度ではGeO_2とSiO_2が混在する構造であることが判明した。これらの構造および成長機構はGeとSiの組成比にも大きく依存しており、今後さらに詳細に検討して素子製作に貢献する知見を収集する。
|