Project/Area Number |
10670501
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田原 利行 慶應大, 医学部, 助手 (80276245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日比 紀文 慶應義塾大学, 医学部, 内科教授 (50129623)
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Project Period (FY) |
1998 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | IgGFcレセプター / 潰瘍性大腸炎 / 腸管粘膜防御機構 |
Research Abstract |
我々の研究室では、慢性炎症の持続とともに杯細胞の減少を特徴とする潰瘍性大腸炎においてFcγBPの発現並びに分泌、性状に異常を認めることを本抗体を用いた免疫組織学的検討により明らかとし、FcγBP遺伝子のクローニングに成功したことを報告してきた。今回の研究は、本蛋白質の安定した産生細胞株と樹立し、腸管粘膜防御機構に関わる重要な生理機能をin vitroの系において解明することを目的とした。本年度はFcγBP転写因子の同定の詳細な検討ならびに同定した転写因子を精製し、FcγBP遺伝子の導入された細胞株に投与し、安定したFcγBP産生細胞株の樹立を目的とした。そして、潰瘍性大腸炎で病態に強く関与していると考えられているインターロイキン2のサイトカインやインターロイキン2レセプター等の遺伝子の発現制御に関与しているNFκBをはじめ、他のNFκB遺伝子ファミリーにおいても本遺伝子の転写因子の1つである可能性が示唆された。同定した転写因子(NFκB)を、FcγBP遺伝子の導入された細胞株に投与し、FcγBP産生細胞株の樹立を行っているが、安定したFcγBP産生細胞株の樹立まであと一歩の段階まできている。潰瘍性大腸炎の一般的な治療薬であるSulfasalazineがNFκBのspecific inhibitorであることが昨年度に新たに報告されており、FcγBP産生との関係についてもさらに追求していく方針であるFcγBP産生細胞株の樹立が達成されつつあることで、本蛋白質の腸管粘膜防御機構に関わる重要な生理機能を解明するうえで、大きなステップと考えている。
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