閉塞性黄疸外科的侵襲時の病態解析と治療法の研究:実験と臨床応用についての検討
Project/Area Number |
10671217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
中野 浩 昭和大, 医学部, 講師 (10241035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 真彦 昭和大学, 医学部, 講師 (00266149)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 閉塞性黄疸 / ミトコンドリア活性酵素障害 / 外科的手術侵襲 / N-acetylcysteine / α-glutathione-S-transferase / 肝組織血流量 |
Research Abstract |
閉塞性黄疸下での、外科的手術侵襲と活性酸素障害について病態解析することを目的に、2週間の閉塞性黄疸犬に肝部分切除(左葉切除)を施行するモデルを作成した。また、sham群として開腹のみを施行した正常群を作成した。sham群、無治療群、肝切後よりfree radical scavengerであるN-acetylcysteine(NAC:商品名Fluimucil)を投与した治療群とを、肝切後4日間の術後経過で比較した。肝細胞障害の評価をa-glutathione-S-transferase(aGST)により判定したところ、術直後より、無治療群に比較してNAC群で肝細胞障害が有意に低値であった。術後の門脈血流量には有意差は認められなかったものの、肝組織血流量は無治療群に比較して有意にNAC群で高値であった。肝ミトコンドリアの還元型グルタチオン濃度は、無治療群に比較してNAC治療群で有意に高値で、Benzoic acid負荷試験でもNAC群で有意に高値であった。また、肝ミトコンドリアmalondialdehyde濃度は無治療群に比較してNAC群で有意に低値であった。また、無治療群はsham群に比較して、有意な肝細胞障害、活性酸素によるミトコンドリア機能障害、肝組織血流障害が認められた。以上より、閉塞性黄疸の外科侵襲には、ミトコンドリア内の活性酸素障害によるミトコンドリア機能障害が関連していること、また、重篤な肝組織血流障害が引き起こされていることが示され、これらに対するNACの効果が証明された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)