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泌尿器科癌における癌抗原提示に関する分子生物学的検討(癌免疫療法への応用)

Research Project

Project/Area Number 10671478
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Section一般
Research Field Urology
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

辻 雅士  徳島大, 医学部附属病院, 助手 (50284295)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 横田 欣也  徳島大学, 医学部付属病院, 講師 (10274218)
吉川 征  徳島大学, 医学部, 教授 (40035738)
Project Period (FY) 1998 – 1999
Project Status Completed (Fiscal Year 1999)
Budget Amount *help
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Keywords膀胱癌 / 癌抗原 / 抗原提示 / プロテアソーム
Research Abstract

1. 膀胱癌における癌抗原の発現の検討
膀胱癌の癌細胞株および手術摘出標本を用いて、癌抗原の関連遺伝子(MAGE)のmRNAの発現をRT-PCRにより検討した。その結果、膀胱癌細胞株(HT-1376,HT-1197など)においてMAGEの発現を認めた。ヒト組織では、正常膀胱粘膜にはいずれのMAGE遺伝子も発現していなかったが、膀胱腫瘍組織(移行上皮癌:39例、扁平上皮癌2例)では、約30%にMAGE遺伝子の発現を認めた。移行上皮癌のgrade別では、grade 1(G1)で0%、G2で21.4%、G3で44.4%に,、扁平上皮癌では50%にMAGE遺伝子の発現を認め、腫瘍の異型度と強く相関していた。stage別では、表在性腫瘍(pT1≧:17.6%)より浸潤性腫瘍(pT2≦:37.5%)で高率にMAGE遺伝子の発現を認めた。
2. 癌抗原提示機構に関る因子の遺伝子発現および蛋白発現の検討
癌抗原提示機構に関る因子として免疫プロテアソームを構成するサブユニットであるLMP-2/7、MECL-1またアクチベーターであるPM28(α、β、γ)の遺伝子発現をRT-PCRで半定量化し検討した。プロテアソームのサブユニット群はほとんどの膀胱腫瘍および正常膀胱粘膜で発現していたが、抗原提示の促進的経路に関与するとされるLMP7およびMECL1は、発現の高いものに予後が良好な傾向を認めた。また、IFN-γにより誘導されるPA28-α、-βは発現の高いものにおいて予後が良好な傾向が認められた。逆にIFN-γにより抑制されるPA28-γは発現の高いものが予後が不良な傾向が認められ、これは浸潤癌(pT2≦)に限った場合でも有意な傾向が認められた。また、浸潤癌の症例においてPA28-αとPA28-γの組み合わせにより患者を分類すると、PA28-αの発現が高くγの発現の低い症例は、経過観察期間中全例生存しており、この逆を示す症例は全例癌死していた。さらに、特異的な抗体を用いて、PA28familyについてwestern blottingおよび免疫染色により蛋白レベルでの解析を行った。膀胱癌cell lineにおける免疫染色では、PA28-αおよびβでは細胞質に強く染まったのに対し、PA28-γでは核に強く染まっていた。膀胱癌組織におけるwestern blottingにおいて核分画と細胞質分画に分けて検討したが、同様の結果が認められた。
以上より、膀胱癌における癌抗原の提示およびそれに対する特異的な免疫反応の存在が示唆され、これらの因子が予後に強い影響を与えていることが示唆された。今後は、さらに腎細胞癌において同様の検討を行なっていく予定である。

Report

(1 results)
  • 1998 Annual Research Report

URL: 

Published: 1998-04-01   Modified: 2016-04-21  

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