Project/Area Number |
10710032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
実験系心理学
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Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
山岸 侯彦 淑徳大学, 国際コミュニケーション学部, 助教授 (70286136)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 確率判断 / 意思決定 / 強度判断 / 認知過程 / 両立性原理 / 直観的判断 / 非対称性 |
Research Abstract |
本研究は、直観的確率の判断について以下(1)〜(4)の新たな知見をもたらした。ある事象が起こる「肯定確率」と起こらない「否定確率」の対比は次を示す。(1)事例XとカテゴリCのメンバーシップの否定確率は、XとCの典型の非類似性で判断する。(2)Cの典型と類似度と非類似度が同時に高いXは、Cである確率とCではない確率が共に高く判断される。(3)肯定確率_Aと否定確率_Nの間に、規範的確率則から逸脱する関係が生じる。即ち_A+_N>1となる。(4)この現象の認知的仮説を提唱し、認知的パラメータの分析からこうした矛盾は確信度判断の過大や類似性判断の非対称現象と同様の心的過程によって生じることが明らかとなった。この原理を次に詳述する。 両立性原理 判断の認知過程における両立性原理(Tversky et al.,1987;Shafir,1993)によれば、属性集合を重みづけて統合する過程は、判断の種類と両立性の高い属性を重くする。直観的確率判断の記述モデルとして、本研究は多属性の線形重みづけモデルを提唱する。事象の生起を促進する属性と抑制する属性を集合とみなし、それら属性の判断への貢献を選択的に重みづける。両立性原理より、肯定確率の判断では肯定的属性、否定確率の判断では否定的属性の関与度が高いと予測される。その結果矛盾が起こる。 結果・考察 肯定・否定条件間の平均評定値の和の95%信頼区間(222df)は101.50〜114.20で、肯定・否定確率の和の矛盾が有意差を示した。また、肯定・否定条件で独立した回帰分析を行い、各判断時の主観パラメタを推定した。その結果、心理過程のパラメタは両立性原理の予測と一致する傾向を示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)