Project/Area Number |
10710136
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小玉 重夫 慶應義塾大学, 教職課程センター, 助教授 (40296760)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 公共性 / ハンナ・アレント / 公教育 / 再生産 / ボウルズ=ギータス / アメリカ合衆国 / リベラリズム / 総合学習 / 多文化主義 / 共同体主義 / アイデンティティー / 教育改革 |
Research Abstract |
本研究は、現代アメリカ合衆国における公教育思想の展開を、その論争史において独自の位置を占めるハンナ・アレントの思想とその影響に着目して、明らかにしようとするものである。本年度は、特に、1950年代におけるアレントの公共性論の形成過程を分析した。1999年8月と2000年3月にドイツ連邦共和国におけるオルデンブルク大学ハンナ・アレントセンターを訪問し、そこに所蔵されている未公刊の草稿等を入手し、分析の作業を行うことができた。その結果、アレントの公共性論が、ハイデガーおよびギリシア思想との関連においてだけではなく、そのユダヤ、ヘブライ的な思想との関連において形成されたものであることが明らかとなった。とりわけ、そのユダヤ、ヘブライ的な観点においては、教育の位置づけがきわめて重要な位置を占め、したがって、公共性と教育との連関が密接なものであることが明らかとなった。これは従来の政治思想史の政治思想史研究においては十分ではない新たな知見である。
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