空間的に非一様な反応拡散方程式系に現れる進行波解の伝播制御に関する研究
Project/Area Number |
10740049
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
中村 健一 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (40293120)
|
Project Period (FY) |
1998 – 1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 反応拡散方程式 / 進行波解 / 2種競争系 / らせん進行波解 / 界面方程式 / 接合漸近展開 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、環境の非一様性が生物や物質の伝播・拡散に与える影響を明らかにするという目的の下に、空間的に非一様な反応拡散方程式の進行波解のさまざまな性質を漸近解析的手法および数値シミュレーションを併用して調べた。 1.非有界領域上の反応拡散方程式における、非一様性と進行波解の伝播速度との関係の研究 前年度に行った、拡散係数が空間周期的に変化する空間1次元の反応拡散方程式の進行フロント波解に関する研究を発展させて、拡散係数が空間概周期的な場合の研究を行った。これは、現実に生物や物質の伝播速度を制御する際にも、真に周期的な環境を作り出すことは不可能であるため、概周期的な場合の研究が必要と考えられているからである。具体的には、時間概周期的な形状および速度をもつ進行フロント波解が存在することを数値的に見出し、漸近解析的手法を用いてその伝播速度を精密に評価することにより、方程式が一様なときよりも真に伝播速度が遅くなることを示した。また、2種類の競合する生物の個体数密度の時間変化を記述するモデルであるロトカーヴォルテラ型2種競争系に対して、拡散係数がともに周期的であるがその周期の比が無理数である場合を考察し、同様の結果を得た。 2.2次元円環領域上の空間非一様な反応拡散方程式に現れるらせん進行波解の研究 結晶表面に現れるらせん転位の成長を記述する曲率流方程式およびそれを近似する2次元円環領域上の空間非一様な反応拡散方程式の解析および数値計算を行い、一定速度で回転しながら上昇していく「らせん進行波解」の一意存在および安定性に関する結果を得た。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)