ストレンジB中間子混合測定の為の人工単結晶ダイヤモンドピクセル検出器の開発
Project/Area Number |
10740122
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
羽澄 昌史 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20263197)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 素粒子物理 / ストレンジB中間子 / 人工単結晶ダイヤモンド / ピクセル検出器 / 崩壊点検出器 |
Research Abstract |
ストレンジB中間子混合の測定に必要な位置分解能の実現には、衝突型加速器の衝突点から1cm以内でも長期使用可能な高耐放射線性検出器が必要である。本研究の目的は、このために、人工単結晶(CVDではない)ダイヤモンドを用いたピクセル型位置検出器の開発を行い、従来型検出器との比較を行うことにある。さらに、得られた結果をもとに次世代の衝突型加速器を想定したモンテカルロシミュレーションを行い、最適な崩壊点検出器のデザインを考察することにある。前年度に、2.5mm角の合成ダイヤモンド単結晶(住友電子工業伊丹製作所が製作)を用いSr90ベータ線源に対する応答を調べたところ、分極現象による計数率の低下が問題となった。対策として電極の改善が考えられたが、当該研究の期間内には無理と判断し、今年度はGEANTをもとにしたモンテカルロシミュレーションに的を絞った。KEK-Bファクトリーを例にとり、検出器をよりビームの近傍に設置したときの位置分解能を調べた。現行のデザイン(測定器の位置が、最も近いところで、ビームから約3cm)と比べ、半径を1/2(約1.5cm)にすると、崩壊点の位置分解能が20%ないし30%向上することが解った。又、更に小さい半径を実現するには、シンクロトロン光の遮断を加速器のデザインに立ち戻って考える必要があるという結論に達した。この改善ではストレンジB中間子混合をKEK-Bファクトリーで観測することは難しい。しかし研究を遂行する中で、私は、この改良が、直接的CPの破れを様々なB中間子崩壊モードで探索する際のバックグラウンド事象除去に本質的な役割を果たし得る事に気づいた。これは今後検討に値する課題となった。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)