低次元系における多光子励起による高密度電子ホール対状態の理論的研究
Project/Area Number |
10740150
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology (1999) Yamaguchi University (1998) |
Principal Investigator |
高橋 聡 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教授 (80212009)
|
Project Period (FY) |
1998 – 1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | 強相関電子系 / 多光子励起 / 低次元性 / 高密度電子-ホール対 / 電子相関 / 光誘起相転移 / 高密度電子・ホール対 / 光による物性の制御 / 新しい物質相の開発 / 多体効果 / 光誘起超伝導 |
Research Abstract |
低次元系強相関電子系における多光子励起状態を数値的に求める方法を開発した。電子系の多光子励起状態を直接求めるのは困難である。我々の開発した方法においては、電子系に一定数の光子が結合した電子-光子結合系を考え、その電子-光子結合系の基底状態を求めることにより間接的に電子系の多光子励起状態を求める。多光子励起状態にも適用できるように改良されたsingle and double configuration interaction法(CISD法)によって多体効果を取り入れた数値計算を行い、この方法の有効性を確かめた。この結果は論文にまとめ発表した。しかし、この方法においても、電子-光子結合が極めて強い場合以外には、解が安定しないという欠点があることがわかった。数値解を求めるさいの工夫により、その点を克服できることを見出し、この結果は国際会議International Conference on Luminescence and Optical Spectroscopy of Condensed Matter 99において発表した。 これらの計算で用いられた改良CISD法は、電子相関効果が極めて強い場合には、電子相関効果を正確に記述することができない。そこで、量子化学計算によって極めて電子相関効果が強い場合にも有効であることが知られているcoupled cluster法を改良したいくつかの近似を用いたものにこの方法を拡張し、数値計算用のプログラムを作成した。この方法によるいくつかの予備計算を行い、強相関領域かつ十分に大きな系においても90%近くの相関エネルギーが得られ、電子相関効果を十分に取り入れることができることを明らかにした。この結果は日本物理学会において発表した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)