Project/Area Number |
10740168
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田仲 由喜夫 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (40212039)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | トンネル効果 / 強磁性 / 不純物 / 強相関電子系 / ノイズ / Josephson効果 / ジョセフソン効果 / d波超伝導体 / トリプレット対 / 強磁性トンネル効果 / t-Jモデル |
Research Abstract |
異方的超伝導体のトンネル現象に関する基本的な研究を行った。 1)異方的超伝導体と強磁性接合のトンネル効果の計算では強磁性の分極率が大きくなるとd波超伝導体に特徴的なゼロバイアスコンダクタンスピークが押え込まれることが明らかになった。また強磁性体/d波超伝導体/強磁性体接合系の磁気抵抗効果の基本的性質を解明した。 2)異方的超伝導体接合系のジョセフソン効果を研究した。絶縁体が強磁性状態のときに,接合を流れるジョセフソン電流の持つ新しい特性を解明した。特にパリティの異なる超伝導体の間のジョセフソン効果において強磁性バリアーの持つ分極率に依存して様々な特性が現れる。 3)異方的超伝導体接合系における交流ジョセフソン電流の性質を研究した。界面に形成されるゼロエネルギー状態は交流ジョセフソン電流に深刻な影響を与える。特に接合の配向に依存して低電圧において負性コンダクタンスを示す場合があることが明らかになった。 4)t-Jモデルの不純物のまわりの電子状態の計算を行った。不純物のまわりでは、準粒子が反射される効果によって低エネルギー状態が形成されることが明確になった。その結果STMのデータなどにはゼロエネルギーピーク近傍に強い共鳴ピークが現れる。我々の行った理論計算は最近のSTSの実験結果を説明した。 5)超伝導体のはいった接合系におけるショットノイズの実験はメゾスコピック系の物理の問題として重要な問題である。異方的超伝導体に対してショットノイズの計算を行って,ゼロエネルギー状態の存在のためにショットノイズが大きく減少する効果があることが様々な場合に対して確かめられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)