Project/Area Number |
10740240
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geology
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
大平 寛人 島根大学, 総合理工学部, 助手 (60273918)
|
Project Period (FY) |
1998 – 1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | フィッショントラック / ビトリナイト反射率 / 八溝山地 / 隠岐島後 / フィッション・トラック / 古地温 / 流体包有物 / 均質化温度 / ジュラ紀堆積岩 / 接触変成作用 |
Research Abstract |
ビトリナイト反射率とフィッショントトラックの短縮率を測定することによって被熱した試料、特に埋没による被熱を受けた堆積岩と、火山岩の貫入熱をうけた花崗岩について研究を行った。 ジュラ紀付加帯とされる八溝山地のビトリナイト反射率は、その値が4.0から12.0と大きく変化することが明かとなった。Barker(1994)による地熱系の式から算出された古地温は、286〜415℃と極めて高い値であったが、このような高い値の古地温の変化傾向は、堆積岩に貫入するかこう岩の分布と調和的であり、特に、薄片における黒雲母の再結晶度と密接に関係していることが明かとなった。反射率法が接触変成など高温の被熱を評価する手段として有効であることがわかった。なお、八溝山地は、大きく3つのスラストに区分されるが、スラスト構造を反映するような、反射率の変化傾向を見い出すことはできなかった。 一方、山陰地域の隠岐島後に分布する、新期花崗岩と古期花崗岩について年代測定とフィッショントラックの長さの測定を行った。新期花崗岩は、これまでK-Ar法によって約20Maとされてきたが、フィッショントラック法によって45〜53Maであることが明らかとなった。フィッショントラックの長さの頻度分布は、約8μmと11μmにピークを有する、バイモーダルな分布であった。測定された頻度分布パターンから、約50Maに240℃以下に冷却した花崗岩が、ふたたび、5Ma頃に200℃に近い温度の被熱によって再加熱されという熱履歴が明かとなった。一方古期花崗岩については、130Maという年代が測定され、トラックの頻度分布は約11μmにピークを有し、短い方に尾を引く傾向を示し、測定されたパターンから、試料の冷却速度は約5℃/Maであることが明かとなった。
|