Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
Al-Si系溶液からの均一中和による低結晶性鉱物の生成について検討した。AlCl_3と珪酸ナトリウム溶液を用い,Si/Al=0.0〜3.0,0.02N塩酸,0.1M尿素を含む14種類の出発溶液を準備し、テ100℃24hrのエージングを行い生成物を得た。この生成物についてX栓回折分析(XRD),エネルギー分散X線分析(XRD),赤外線吸収分析(IR),透過電顕(TEM)観察によるキャラクタリゼーションと内部標準法による生成物の定量を行った.その結果、Al-Si系溶液から生成物はアロフェンを主体とし、溶液のSi/Al比の変化により、boehmite又はhydrous feldspathidを伴うことが明らかとなった。エージング過程での溶液のpH変化は最初の2〜3hrでほぼ中和に達し,その後はpH7〜8の一定値を保つ.一方生成物は溶液のpH上昇に伴いしだいに析出が進行し,そのSi/Al比は溶液の値とほぼ一致する.生成物の定量結果によると,アロフェンの生成率は溶液のSi/A比が0.6〜0.7の領域で最も高く,Si/A<0.6ではboehmite,Si/A>0.7ではhydrous feldspathidが同時に生成した.ここで合成されたアロフェンは,3.38,2.26,1.41ÅのブロードなXRDと960,560,420cm^<-1>のIR吸収を示し,直径30〜50Åの中空球状形態であることから,天然の風化環境で生成するアロフェンにきわめて近い構造をもつものと思われる。これらの結果はSi/Al=0.6〜0.7の領域でアロフェン構造が最も安定していることを示唆し,八面体Alサイトに1/4欠陥が存在することを示している.
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