Project/Area Number |
10740264
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐々木 岳彦 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (90242099)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | Ru(001) / ESD / ESDIAD / 共吸着 / 表面反応 / 電子刺激脱離 / メタノール |
Research Abstract |
本研究の目的は、固体表面において反応が進行している状態で表面吸着分子の配向や結合状態をリアルタイムで明らかにすることである。電子刺激脱離は固体表面上の吸着種を電子線により励起し、脱離するイオンを解析する手法であり、温度制御型電子刺激脱離イオン観測装置では連続的昇温及び定温条件により反応が進行している状態で観察できるところに特徴がある。この装置を用いて測定した表面反応ダイナミクスの例を研究発表論文(Reserach on Chemical Intermediates)において、発表した。この中では、Ru(001)上のCO-アンモニア共吸着系、CO-メチルアミン共吸着系、CO-アセチレン共吸着系について、本装置を適用した結果をまとめている。これらの共吸着系については、すでに、研究代表者により、電子回折、振動分光法により結果を報告しているが、本装置による測定によってアンモニアやメチルアミンの配向が共吸着により変化することと、CO吸着サイトが移行することが電子刺激脱離の面からも裏付けられた。次に、表面反応過程の例としてメタノールの解離過程を取り上げ、Surface Scienceにおいて発表された。Ru(001)表面に酸素原子を0.25ML吸着させて(2X2)構造を示している表面にメタノール(CH3OD)を吸着させた場合には200K以下でプロトンによる法線方向にくぼみがあるESDIADパターンが見られ、メトキシル基のC-O結合が表面に対して垂直であることに対応している。酸素原子が存在しないメタノール単独吸着の場合にはこのようなパターンは観測されず、前吸着酸素原子がメトキシル基の配向を規制していることがわかった。
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