一原子上に2つの正電荷を有する異常有機カルコゲン化合物の創製と応用
Project/Area Number |
10740286
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐藤 総一 筑波大学, 化学系, 講師 (90280908)
|
Project Period (FY) |
1998 – 1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | カルコゲヌラニルジカチオン / スルフラニルジカチオン / ビスアシロキシスルフラン / ヘキサアリールパーテルラン / 6配位 / ハイパーバレント化合物 / リガンドカップリング反応 / テトラアリールテルラン / 八面体構造 |
Research Abstract |
カルコゲヌラニルジカチオンは中心原子上に4つの配位子、また2つの正電荷を有する非常に珍しい化学種である。近年我々は、ビフェニリレン基を2つ有するスルフラニルジカチオンを安定に単離する事に成功し、そのX線結晶構造解析により立体構造も明らかにし既に報告した。今回我々はKapovitsリガンドを有するビスアシロキシスルフランを出発原料とし、これにジメチルスルホキシド存在下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物を作用させたところ、対応するスルフラニルジカチオン化合物の生成をNMRにて確認した。単離も試みたが空気中の湿気等に不安定であり、容易に対応するスルホニウム塩に変化した。上記の方法はスルフラニルジカチオンの新たな生成法となる。反応機構としてはおそらくジメチルスルホキシドがトリフルオロメタンスルホン酸無水物と反応し、スルホニウム塩となった後、これがスルフランと反応して硫黄間にて結合したジカチオン種が発生する。ここからジメチルスルフィドが脱離する事により、目的化合物であるスルフラニルジカチオンが生成しているものと予想される。
|
Report
(2 results)
Research Products
(13 results)