Project/Area Number |
10740298
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
三治 敬信 東京理科大学, 理工学部, 助手 (00287484)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | シリレン / ジシレン / 分子内環化反応 / ビスシリレン / 光反応 / テトラシラブタジエン / 熱分解 / シリル転位 |
Research Abstract |
前年度までに分子内の適当な位置に二カ所シリレン(ビスシリレン)を発生させ、その後1,2-シリル転位が段階的に起きテトラシラブタジエンの生成について検討を行った。今年度は一分子内に二カ所シリレンを発生させることによる(集積化)、環状ジシレンの生成について検討を行った。 集積型シリレンのもっとも単純化させた系として4つのメチレン鎖でシリレンを架橋したタイプのビスシリレンを生成させ、その二量化によるジシラシクロヘキセンの生成を吸収スペクトルと捕捉実験により確認を行った。同一分子内でシリレンを複数個配置した系自体、これまでに報告例はなく、この化合物がシリレン間でどのような相互作用が発現するか興味深い。メチレン鎖で連結したトリシランに低温で光照射を行うと、シリレンに帰属される吸収が新たに観測された。この時、反応溶液の温度をあげるとこのシリレン吸収は減少し新たにジシレンに帰属される吸収の増加が観測された。さらに2,3-ジメチル-1,3ブタジエンをシリレンあるいはジシレンの捕捉剤として用いた場合、それぞれ対応する分子内で一カ所でシリレンおよび二カ所でシリレン、またそれが分子内二量化したジシレンの捕捉生成物が得られた。またそれらの捕捉生成物の生成比は捕捉剤であるジエン濃度に依存しジエン濃度を低くするとジシレンの捕捉生成物の生成比が大きくなり、ジエン濃度を高い場合では、シリレンの捕捉生成物の生成比が大きくなった。以上の結果は、段階的にシリレンが生成しさらに分子内二量*からジシレンを生成していることを支持する。このような手法を用いることよって種々の環状ジシレンの合*が可能になった。
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