Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
本研究では原子効率が高く原理的に優れていながら、実施困難とされていたり良い触媒が知られていなかったりする反応を選び、これらの問題を解決することを目的とした。具体的には、末端アルキンの水和を選び、100年以上に渡り不可能とされてきた、反マルコフニコフ的な位置選択性を発現させることに成功している。これまで末端アルキンをアルデヒドに変換するのに用いられてきたヒドロホウ素化/酸化法のように、化学量論量の副生成物のでない理想的方法として二次情報誌(Chemical & Engineering News,1998,Oct19,42,Chemistry & Industry 1998,Dec21,1032、Chemie in unserer Zeit,1999,33,57、「化学と工業」2000年1月号p47)等で取り上げられている。重水素標識実験などの結果から、ルテニウム4価のビニリデン錯体を経由する機構を予想している。また、触媒活性改善のための指針として、アシルルテニウム中間体からの脱カルボニリルをいかに防ぐかが重要であることを明らかにした。また、この研究の展開として水の代わりにアミンを用い、アルキン類へのヒドロアミノ化反応で始めて実用的といえる触媒反応の開発に成功した。本反応は、従来、水銀やタリウムなど毒性に問題のある金属以外では困難とされてきたが、本研究により、1000分の1当量のルテニウム触媒で行えるようになった。
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